- 2006-04-10 (月) 22:37
- 文具
商品名 文鎮
販売元 不明(本体にSDYのロゴ)
価 格 不明
サイズ 大:51×62×258mm 小:51×62×129mm(ハンドル部含む)
重 量 大:2.4kg 小:1.2kg
私の実家はかつて縫製工場をやっていて、私は、そこで育ったため、私の遊び場はおばちゃん達が踏むミシンが並ぶ工場だった。赤ん坊の頃は、出荷用のプラスチックコンテナの底に布団を敷いたのが私のゆりかごで、ズボンの生地と一緒に自動車のトランクに載せられて移動していた。だから今でも機械の騒音があってもたいていの所では安眠できる。
物心ついてからも遊び場が工場なので、わたしのまわりにははさみや鉛筆、型紙やはぎれ、糸巻き、ボタンなどがたくさんあって、それがオモチャでもあった。ま、その話は語り始めると長いのでとりあえず置いとくとして、今日はこの鉄の塊のはなし。これは、縫製で型紙や布を重ねてなぞったりするような時に使う重しなので、正確には「文鎮」ではない。
写真は、実際にその工場で使用されていたモノ。以前に紹介したテープカッター「南部」と同様、鉄の鋳物でできており、重量は小さいのでも1.2kg大きいのは2.4kgと、かなり重い。平たい直方体に取っ手を付けただけのなんでもない鉄の塊だが、業務用として使われるなかで至ったのであろうこの形状と重量は、「ちょっと押さえておいてもらう。」のにとても都合がいい。もちろん壊れたとこなど見たことがない。
きっと、デザインを誉めてもらおうなんて一度も考えたことさえないこの飾らない説得力に、せめて私だけでも最大限の敬意を表したい。
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