Home > 書籍 > デザインの生態学

デザインの生態学

  • 2004-08-14 (土) 9:00
  • 書籍

book_14.jpg
オススメ度★★★★
著 者■後藤武・佐々木正人・深澤直人
定 価■2200円
発行日■2004/04/07
発行所■東京書籍
ISBN4-487-79918-X
この本を読んで大学院時代の発見と試行錯誤を思い出した。
私は大学で機械工学科を卒業した後、大学院でデザイン心理学研究室に研究生期間も含めて、3年在籍した。
機械科在籍時代に、たまたま受講した実験心理学の講義で、人の知覚が、単に幾何学的な投影では無いことにショックを受け、たまたま講義の後訪れたその研究室で、はじめて見たマッキントッシュに、グラフィカルユーザインタフェイスという考え方を知り、自分の周囲と自分が知覚する世界について、また、いわゆる設計ではないデザインの領域の広さと可能性に強烈な印象を受けた。
そのとき興奮する私に先生が貸してくれたのがD.A.ノーマン著「誰のためのデザイン?」だった。この本で私ははじめてアフォーダンスという新たな考え方を知り、人と物との関係性におけるデザインという領域に憧れ、気が付けば機械科の大学院行きをやめて、デザイン科(デザイン心理学研究室)を受験していた。
結局2年の修士課程を卒業した私は残念ながらエコロジカルアプローチについてはあまり深い理解に至れたとは言い難いが、そのような考え方があるということを知ったことは、わたしのモノの見方に影響していることは確かだ。
気が付けば文房具をデザインする立場にいたりして、(機械科
時代には自分がデザインに関わるなんてとんでもないと思っていた。)モノのカタチを扱えるという素晴らしい仕事に就けていることを感謝しているが、深澤氏のようにそれを実際のデザイン作業の中に見いだすことの難しさに悪戦苦闘している。

Home > 書籍 > デザインの生態学

文具王 高畑正幸
高畑正幸
GoodDesign OKB48 究極の文房具カタログ アクセスノートブック 文具王カレンダー 文具カレンダー 文具王ポイントカード M'S Selectギフトパッケージ
WEB連載・コンテンツ
新聞雑誌連載
おすすめ
RSS B-LABO|高畑正幸公式サイト

Return to page top